自分が実現したい目標や大切にしたい価値観。
志望先がもっているビジョンや価値観と一致していますか?
志望先は、あなたの目標の実現につながる就職先ですか?

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志望動機をつくる

この章では、「志望動機」の書き方・作り方について考えていきます。

さっそく「志望動機」の作成をするポイントについてみていきましょう。

〈Point〉
志望動機の作成は、自分の目標やビジョン、価値観と志望先のビジョン・方向性、価値観の擦り合わせをするプロセス

そもそも就活とは、自分の目標の実現につながる就職先をみつけることが最大の目的になります。
仕事を通じて達成したい「何か」を、その職場でどのぐらい得ることができるのかということについて考えていく必要があります。

そして、この擦り合わせを考える際に重要なのが、「自己分析」と「志望先の選定」で明らかにした情報となります。

まず、「自己分析」で行った「目標設定」の中で“仕事を通じて実現したい目標”がキーポイントとなります。
その中でも、次の2つの点についての質問に答えていくことが大切になります。

〈志望動機を考えるための自分への質問〉
①なぜ、自分は鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師になろうと思ったのか?
②「将来、どんな治療家になりたいのか?(どんなことがしたいのか?)

※教員や講師を目指している方は、“なぜ教員や講師になろうと思ったのか?”そして“どんな教員や講師になりたいのか”という質問に置き換えれば、手順は同じです。

この2つの質問について、自問自答を繰り返し、明らかにしておくことが必要です。

この自問自答を繰り返す際には、「なぜ、そう思ったのか?」、「なぜ、そういう思いにいたったのか?」というように“なぜ”を繰り返すことが大切になります。
もうこれ以上は、考えられないというぐらいまで“なぜ?”を繰り返していただきたいと思います。

そして、志望先の求人票やホームページ、治療院案内やリーフレット、さらに職場見学を通じて理解した志望先のビジョンや方向性とみなさんが自己分析で明確にした自分の目標・目指している姿がどれぐらい一致しているかということを明らかにすることが必要です。

つまり、志望動機は、

自分が目指す姿・目標と志望先の方向性・ビジョンがいかに一致しているかを明らかにするもの

ということになります。

自分の目標や治療家として目指している姿と志望先の方向性が一致しているかどうかで、採用されるかどうかは大きく異なります。

治療院や医療機関にはそれぞれが目指しているビジョンや方向性、価値観があります。
そして、みなさんにも目標や将来の夢、大切にしている価値観などがあるはずです。




言い換えると、この2つが一致する範囲が多いところがみなさんの志望先の候補となるはずです。

例えば、スポーツトレーナーとして活躍することを将来の目標にしている場合、スポーツ障害の患者数が少ないところに就職しても自分自身の中ではモチベーションを維持し続けることができるでしょうか?
スポーツトレーナーを目指す場合、アスリートが来院する治療院や医療機関、トレーナー会社などを第一優先にしなくてはいけないはずです。もしくは大学や高校などの学校の近くにある治療院で部活の学生が多く来院する場所を選択するという方法もあります。
またトレーナーといってもトップアスリートをサポートしたいのか、アマチュア選手で部活動を頑張っている学生をサポートしたいのかなどによっても志望先は変わってくるかもしれません。

また最近では、特定の分野に特化した鍼灸治療院や自費診療を中心にした接骨院・整骨院などもあります。
もちろん地域密着型で幅広い症状や外傷への対応を行っている治療院もあります。

さらに病院やクリニックといった医療機関も就職先としては人気があります。
しかし、医療機関といっても、それぞれの院で鍼灸師やあん摩マッサージ指圧師、柔道整復に求められる役割というのは異なっています。
就職先として人気のある医療機関の場合、倍率も高くなりますので、より一層、明確な志望動機や自己PRが必要となってくることはいうまでもありません。

そうした中でみなさんは自分の就職先を探し出さなくてはいけません。
もちろん将来のために、将来のステップアップを念頭に就職先を選ぶという選択肢もありますがいずれにしても、この「志望動機の作成」というプロセスが採用されるかどうかに大きく影響します。

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