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〜就活コラム vol.2〜


技術を教えてくれるところに就職したい!?

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就職先を選ぶ際に、「技術を教えてくれるところに就職したい」という希望を持っている学生の方がかなりいらっしゃいます。

確かに優れた鍼灸師やあん摩マッサージ指圧師、柔道整復師になるためには、自分のスキルを高めたいと思うのは当たり前のことです。

でも、就活の際にひとつ気をつけていただきたいことがあります。

それは、

あまりにも「勉強させてもらいたい」という要求が強すぎると採用されない場合が多い

この点は、意外と陥りやすい人が多いので、しっかりと考えておきましょう。

治療院の中には、その高い技術力で評判を高めている治療院があります。
当然、みなさんは、技術の優れた治療院や師匠と呼べるような方がいるところに就職し、自分の治療家としてのスキルを高めたいと思っていることでしょう。
こうした考えは決して悪いことではありません。
“学ぼうとする姿勢”はどんなに年齢を重ねても大切なものです。
また、確かに後継者や人材育成という観点で、後進への技術指導に力をいれていらっしゃる素晴らしい先生も大勢いらっしゃいます。

ただし、面接時や履歴書の志望動機を伝える中で、「技術や知識を教えてもらいたいから(教えてもらえると思ったから)」という理由が“あまりにも強すぎる”のはNGと考えておいたほうがよいといえます。

なぜなら、採用する側は“技術や知識を教えるためだけ”にみなさんを採用するのではないからです。

採用する側は、仕事を通じて貢献してくれると期待できる人材(人財といった方がいいかもしれません)を採用したいのです。

この点において採用する側と志望する側の考え方に大きな認識のズレが生じる場合があります。
そのため、志望動機の中で「知識や技術を学ばせてほしいから」という理由をあまりにも前面にだしてしまうと、結果として不採用になる確率があがります。

「そんなことをいっても、自分の技術には自信がない」というみんさんの声が聞こえてきそうですね。
確かに、学生時代に相当な努力をしなければ、高い技術力や幅広い知識を持った状態でな就活に臨むのは難しいといえます。

でも、新卒の方を採用する場合、採用する側もある程度、その点は承知しています。
(ただし、基本的な技術や知識はしっかりと身につけているという前提であることはいうまでもありませんから在学中にしっかり技術と知識を身につけておきましょう。)

採用する側は、将来的に治療家としても、スタッフとしても貢献できる可能性の高い人を採用し、その上で技術や知識を伝えていきたいと考えている場合が多いといえます。
もちろん全ての治療院などがそうした考え方をされているとは言い切れない点が残念ですが...(そのためにも、就職先を選ぶときにしっかりと自分の基準を持つことが大切です)

さて、就職するということは、自分の目標を実現していくことも大切ですが、
1)施術により患者の方から治療費をいただく
2)治療院のスタッフの一人として、治療院自体や同僚に貢献する
3)その結果、やりがいや満足感、給与という形で報酬を受け取る
ということも認識しておく必要があります。

この点を決して忘れないようにしましょう。

就職するということは、治療費を患者の方からいただくことになります。そして皆さんは給与という形で治療院から仕事に対する対価をもらうことになります。
つまり、みなさんは、患者の方にも勤務先にも自分の技術や能力で貢献してはじめてその対価として“給与”をもらえることになります。(もちろん、仕事上での達成感ややりがいなども大切です)

よく募集要項で、「技術をしっかり学べます!」というキーワードが多くでていますが、それはその治療院などの技術レベルを一定にするために皆さんを教育するためのものであり、決してゼロから教えるというものではないということです。

みなさんが学校で学ぶ技術や知識を国家試験に合格するためのものとしてではなく、臨床現場で使うためにしっかりと身につける必要がここにあります。

先程、採用側もみなさんの技術や知識が完璧だとは思っていないということを説明しました。
採用側は、みなさんが自らを成長させようという意欲をもっているかをみていきます。
今の自分は完璧ではないけれど、自分が理想とする姿に成長するために仕事を通じて学び、貢献していく姿勢があるかという意味で、学習意欲の高い志望者が応募してくれるのを期待しているのです。

そのため、過度に「教えてもらいたい!」という姿勢だけでは、採用される可能性が低くなるということを覚えておきましょう。

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