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〜就活コラム vol.9〜


専任教員や講師になるために考えることとは?

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さて、今回のコラムでは、鍼灸やあん摩マッサージ指圧そして柔道整復師で養成校の専任教員(以下、教員)や講師を目指している方の自己分析(目標設定、自己PR)と志望動機の作成への取り組み方について取り上げたいと思います。

基本的な考え方は、通常の就活への取り組み方と違いはありませんが、自己PRや志望動機を作成する上で、ぜひ、繰り替えし自問自答していただきたい質問があります。

それは、

①「なぜ、教員や講師になろうと思ったのか?」
②「教員や講師になって、どのようなことを実現したいのか?」
③「なぜ、この学校の教員・講師になりたいのか?」

という3つの質問です。

まず①と②について、考えてみましょう。
この2つの質問は、ひとつの質問として考えても構いませんが、教員・講師を目指したきっかけや教員や講師になって何を実現したいかという自分の目標は何かという点を明確にする必要があります。

就活を始めたばかりの方に、「なぜ、教員になりたいの?」と質問をすると、ほとんどの方が「教えることが好きだから(得意だと思ったから)」や「自分を指導してくれた先生のようになりたいから」という答えがかえってきます。

さて、自分が面接官だとしたら、みなさんは上記の答えで満足できますか?
多くの場合、みなさんが希望する結果を得ることは難しいといえます。

その理由を考えてみましょう。

まず、「教えることが好きだから(得意だから)」という理由が教員・講師になりたいという強い意欲につながるのかを考えてみましょう。

仕事というものについてしっかりと考えていくと、「教える」ということは、実は教員や講師以外の仕事でも“できる”ことです。
例えば、治療院で自分の後輩への教育、患者さんへの生活指導やセルフ・ケアの指導などを通じて人に何かを教えるということはできます。
その気になれば、「セルフ・ケア教室」などを開催して、受講生を集めることだってできます。
そのように考えると、単に「教えることが好き(得意)」という理由だけで教員や講師になりたいというロジックでは、説得力のある自己PRや志望動機をつくることができません。

ここで、みなさんがしっかりと考えなければいけないのは、

「教員や講師にならなければ実現しない自分の目標やビジョンは何か?」

という質問です。

つまり、「多くの鍼灸師やあん摩マッサージ指圧師、柔道整復師を育てることで、どんなことを実現したいのか」ということを明確にする必要があるということです。

こうした内容をより深く考え、具体的な目標とし明確にすることが必要になります。
そうすることで、はじめて自分が教員や講師を目指す理由を面接官に納得してもらえることができるということを理解しましょう。

そして、その上で志望動機(なぜ、この学校の教員・講師になりたいのか)を考えます。

志望動機を考えるためには、まず志望する学校について十分な情報を集めることが必要となります。
そして、集めた情報をさまざまな角度からみつめ、自分の目標と整合性があるかどうかを明らかにしていくという作業が必要になります。
ここで注意しなければならないのは、多くの方があまり情報を集めることに注力していない点です。
十分な情報がなければ、志望動機そのものが表面的なものとなってしまいます。

〈志望動機を考える際に参考となる情報を集める方法〉
①学校案内、学生募集要項、Webサイト、ブログ、SNS
②その学校がどこにあるのか?(どんな地理的な特徴があるのか?)
③鍼灸科と柔整科のみなのか?他の医療職種の養成も行っているのか?
 それとも幅広い領域の学科を持っているのか?
④教育理念、特徴的な授業やカリキュラム、人材育成モデル
⑤自分の学校の先生が知っている情報などを教えてもらう

特に重要なのは、「自分の実現したい目標」と「志望する学校の教育理念やビジョン、価値観」に共通する部分があるかどうかという点になります。

こうした点をしっかりと練り上げ、面接に臨むようにしましょう。

もちろん面接では、ここで取り上げた内容以外の質問もされますが、ここで取り上げた内容を明確に伝えることができなければ、採用される可能性は低くなることを忘れないようにしましょう。

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